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バレエダンサーのための鍼灸治療~バランス、食事、痩せても元気な身体づくり~(五反田 鍼灸院)






【本日の目次】





   バレエダンサーの方をご紹介いただきました





バレエ教室を経営されているバレエダンサーのK先生から生徒さんのご紹介をいただきました。



ご紹介いただいたのは、20代女性のバレエダンサーF様。

10代の頃から海外へバレエ留学をして研鑽を積まれ、現在は日本の有名バレエ団に入団されています。






   バレエダンサーとして長く活躍するために





バレエのレッスンでは、バレエの基礎的な動きを通して、身体のバランスや筋肉の伸びやかさやしなやかさなどの質感を確認していくレッスンと、振付を通して踊りと表現を鍛えていくレッスンを行います。




バレエのレッスンでは、常に身体のバランスを整える→動く、ということを毎日繰り返し行います。

今ではこうしたバレエの基本的な動きやレッスンの流れが健康的で美しい姿勢になれるということで人気のお稽古ごとになっているようです。




でも、プロのバレエダンサーの方たちは、公演やハードなレッスン、長時間にわたるリハーサル、食事制限など、厳しいスケジュールの中で心身ともに日常的に酷使されています。




プロだから、と言ってしまえばそれまでなんですが、長く健康的にダンサーというお仕事を続けるためのサポートを受けられる環境があるって、大事なんじゃないかな、と思います。




とくに、日本人の身体に合った食事や休息、からだのメンテナンスも含めて、日本人ダンサーを取り巻くサポート環境が充実することは大事なことです。




なぜなら、バレエ作品へ集中して挑めるダンサーによって素晴らしい舞台がうまれることは、お客様を含めて多くの方が幸せを共有することにつながるからです。





K先生とは、これまでも多くのバレエを習っている生徒さんやダンサーの方をご紹介いただいています。




K先生の息子さんは、現在、バレエダンサーを目指して10代で海外留学中です。海外留学前や、日本への一時帰国のタイミングなどで香庵でメンテナンスも受けていただいています。




ダンサーを取り巻く環境は、かなり過酷です。今ではアスリートとして見る方も増えてきているように思います。




でも、バレエ漫画やダンス漫画、ダンス映画などを見てバレエに憧れた世代にとっては、バレリーナ=めっちゃ痩せている=可憐ではかなげ=綺麗でかわいい♪というイメージが大きいのも事実...かもしれません(;^ω^)




そこからバレエダンサーを目指す子たちの中には「もっと、痩せなくちゃ!(>_<)」と、痩せることにとらわれてしまい、病気やケガのもとになってしまうケースも多いです。




非日常空間で楽しむバレエの世界。楽しくて夢のようなステキな世界を体感できる空間を作り出す表現者、バレエダンサーってすごいと思います!




その表現を可能にする心とからだを作ることも大事なことではないかと思います。

食事や休息の質、メンテナンスなどをバレエ人生の味方にして、長くバレエ界で活躍できるといいな、と思い、情報をシェアしますね。








   症状について





︎右足の小指の骨折や右足首捻挫など、これまで留学中に右側の足トラブルに合っていて違和感(縮こまり・伸びない・地面をつかむ感覚が弱い感じなど)があること


︎まっすぐに立っていても右寄りになるため左方向になおされる(自分の感覚では左に歪んでるように感じる)


︎左の腰から太もも外側に痛みを感じたりすることが時々ある


︎右腕のつっぱり感や硬さを感じる


…などなど、パーツごとに気になるところがあると話してくださいました。







   香庵の診断・分析





F様に鍼灸治療を安心&リラックスして受けていただけるようサポートした内容です。

長くなってしまったので3つに分けてシェアしますね。








1.身体のバランスについて







東洋医学の診断・治療ツールとなる経絡*では、右足の小指は腰とつながっていると見ていきます。

*経絡とは、身体に張りめぐらされているエネルギーの通り道のことです。




そのため、F様には右足の小指に違和感を感じる時は、右腰を緩めるようなストレッチやインナーマッスルを緩めるようなことをすると小指の違和感が減ることがあるとお伝えしました。もちろん、小指を伸ばしたり、ゆるめる動きを意識しながらバレエのレッスンで使っていくのもよいと思います。




︎右腰よりも左腰に痛みを時々感じるのは、右側をかばったりしている可能性もあること、また、左右の聴覚で右耳の方が鋭いと右に偏りやすかったりします。




F様の場合ですが、10代の頃から海外生活をされているとのことで、視覚や聴覚をフル活用して理解しなければいけないことが多かったと思います。




ヒアリングをするときって左右どちらかの耳の方が聞き取りやすい、ということもあるような気がします。(医学的にというよりも個人的な感想ではありますが...笑)




視力検査はお馴染みですが、聴力検査ってあまりやらないですよね☆

さらに、どちらの耳の方が聴覚が鋭いかっていうテストは受けたことのある方はかなり少数だと思います(;^ω^)




でも、カンタンにチェックできる方法があるのでご紹介しておきますね!





~利き耳チェック方法~



目をつぶって部屋の端っこから端っこまでまっすぐな1本線をイメージして歩いてみてください。




歩いたあと、振り返って、スタート地点からどちら側に寄っているかを確認します。

右側に寄っていたら右耳の方、左側に寄っていたら左耳の方が聴力が鋭いそうです。




聴力が良い方に寄っていく人間の習性を応用したチェック方法です。

一度ゲーム感覚で試してみるといいと思います。








2.食事について





食事のこともお話ししました。

日本人の身体は消化機能や栄養を吸収してエネルギーに変えていくときに煮炊きしたものの方(温かい食事)が合っているというお話についてです。




若い頃から留学して現地の生活習慣に馴染んでいくのって大事だと思いますが、アメリカの食生活だとサラダや果物など生の冷たいもの=ヘルシーな食事として提供されることも多いかな、と思いました。




日本人の場合、腸内環境(生まれた時に大体決まるそうです)を良い状態に保って、食べたものをエネルギーに変えて燃焼しやすい身体づくりをしていくためには、温かい具沢山のスープをお腹に入れた方が胃腸が温まってエネルギーを全身に届けよう!とする働きがアップしやすいです。




ダンサーは痩せることにとても敏感になる職業だと思うし、気になるお年ごろでもあるので、「食べたいけど痩せなくちゃ!もしも食べたら運動で全て消化しなくちゃ!」となりやすいかと思います。



でもこの考え方だけで痩せようとすると、ストレスがかかりやすく、不安な心が原動力になって動くので、無理をしてしまいケガにつながりやすいかな、と思います。




だからこそ、そもそも燃焼しやすい身体(冷えない身体、腸内環境の良い身体)を作っていくことで代謝を上げていくと燃焼効率が良いことをお伝えしました。








3.痩せても元気な身体づくりについて





人間って生きてるだけでエネルギーを消費する生き物…というのもお伝えしました。



1日生きてるだけで1200〜1500kcalほどは心臓や呼吸や内臓の働き、眠るエネルギーで使ってなくなっちゃうそうです。これを基礎代謝っていいます。




「基礎代謝」を上げると、身体が「全身にエネルギーを配ろう」と惜しみなく働きかけてくれます。

「基礎代謝」が下がると、省エネモードに切り替わってため込もうとして痩せにくくなります




基礎代謝アップは動きやすさや疲れにくさにもつながるので、身体の内側からも外側からも温めることはオススメしました。




痩せ方をまちがえてしまうと、身体は筋肉量を減らしたり、脳が小さくなって記憶障害や眠さやだるさが続いてボーッとするようになったりすることもあります。




食べたいけど痩せたいっ!(>_<)って思う気持ちは、永遠の悩みかもしれないけれど...( ̄▽ ̄;)




ガリガリにやせていくのではなく、絞られ鍛えられた身体がバレエダンサーには求められます。

そのためにも基礎代謝のことや日本人の身体に合うライフスタイルを知って上手に活用していける方が効率も良いんじゃないかな〜とお話ししました。







   施術内容と経過





仰向けでお身体のバランスを診断したところ、肩の筋肉の盛り上がり(僧帽筋の上縁あたり)が強く縮こまって硬くなっていました。


足の長さは左右の長さが違ってました(右足が1.5㎝ほど長くなっていました。)


でも、骨盤の歪みや背骨が曲がっているわけではないので、筋肉が疲労して縮こまり硬くなっていろんな関節の隙間が狭くなった結果、足の長さに影響してしまったと分析しました。




筋肉が疲労して縮こまり硬くなった状態を「コリ」といいます。



F様は、コリが強すぎて全身の血液循環の流れを邪魔してしまい、疲労物質を流すことができず、回復しにくい状態でした。



このお身体の状態がベースとなって、全身のあちこちにツッパリ感や縮こまった感じ、違和感が症状となっているため、パーツだけを何とかしようとしても、なかなか難しい状況でした。




そこで、このお身体の状態を改善する場所(「全身のコリをゆるめて~!」とお身体に伝えられるツボ)を1か所選んで鍼をすると、足の長さはそろって、肩もゆるんでいきました。




これをきっかけに、お身体のコリをゆるめられるツボをいくつか選んで丁寧にゆるめていきました。




施術スタート時点では、F様の身体そのものが「全身のチカラを抜く…ってどんな状態だったっけ!?」という感じでした。




しかし、施術後はコリも取れて左右のバランスも整い、本来のゆるやかさや柔らかさを取り戻していただくことができました。




初回は数日様子を見ていただいて、リハや公演などの合間で来院できそうな日があればよかったらお電話ください、ということで1回目の施術は終了しました。







   治療の振り返り・院長より






バレエ団に入ってから急に体の歪みが出てきたというF様。香庵に来院される前日まで公演だったということなので、役柄によって動き(振付)が限定された影響もあるかもしれません。




もしかしたら、F様は新人さんとのことで、



いろいろ気を使って疲れる

気疲れはとくに上半身の筋肉のコリやひきつれに現れやすい(東洋医学的な診断と分析)

腰の筋肉、インナーマッスルが上半身を支えるために硬くなる(上下バランスが影響しあう)

自分の癖や症状などが現れる




…なんてこともあったのかもしれないですね。





F様には、動きを邪魔してるコリを取ってプレーンな状態にする大きなメリット2つをお伝えしました。




1つは、レッスン中に身体の歪みを気にしたり調整するためのエネルギーを使わなくて良くなるというメリット♪ヾ(゜∀゜*)




もう1つは、歪みがなく動きやすい本来の身体を取り戻して、バレエにエネルギーを向けやすくなるというメリット♪ヾ(*´∀`*)ノ




レッスン中に2つのメリットが良いエネルギー循環を起こして動いていただけるとうれしいです!




そして、バレエをがんばっている方にこの情報をシェアすることで何かお役に立てるものがあればうれしいですね(*´▽`*)








 

五反田の鍼灸院 香庵(かのん)について

当院の院長、加藤は国家資格を取得しております・鍼師(2000年~)・灸師(2000年~)・あん摩マッサージ指圧師(2000年~)また、第43回日本伝統鍼灸学会学術大会、世界鍼灸学会連合会学術大会WFASなどにて発表経験もあり、研究成果の発表も行っております。

場所:東京都品川区大崎5-4-7ハイツ五反田203号  

五反田駅をご利用の方

JR山手線・都営浅草線 五反田駅西口改札 徒歩5~7分(約500m)




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