
【本日の目次】
今、世界中で注目を集める東洋医学

先日、NHK BS プレミアムで「フロンティア 東洋医学とは何か」を視聴する機会がありました。
ヨーロッパやアメリカの研究所では鍼灸や漢方のメカニズムを最新科学で分析し明らかにする取り組みが行われているそうです。また、アフリカではお灸を使った治療の取り組みも盛んに行われているとのことです。
アメリカ軍が注目する鍼灸のチカラ

この番組を見て、7〜8年前に参加した講習会でのことを思い出しました。
講習会の講師をされていたF先生。F先生の周りにはいつも爽やかな風が吹いてるようなヘアスタイルが特徴の先生でした。
そんなF先生がある時、アメリカ軍の元兵士の方をモデルに鍼灸治療をしてほしいとの依頼があったときのお話です。
強いストレスを抱えた米軍の元兵士

アメリカ軍の元兵士の方は戦場での体験で強いストレスを抱えた方だったそうです。
寝ている時に部屋の中で少しでも音がすると、ところ構わず銃を撃ってしまうので、誰もいない土地に1人で暮らしているとのこと。
起きている時も人との接触を避けているとのこと。とくに不意に声をかけられたり、触れられたりすることが受け付けられなくて極度の緊張状態になってしまうとのことでした。
鍼灸治療…できない!?
そんなアメリカ軍の元兵士の方にF先生は鍼治療をすることになったそうです。
鍼灸治療の基本診断では手首の動脈やお腹に手を当てて触診します。そして治療では、全身にあるツボを使って症状を整えます。
つまり、鍼灸治療は「触れる」というプロセスがどうしても必要になるのです。
でも、アメリカ軍の元兵士の方にとって鍼灸治療の診断方法そのものがストレスになってしまう!
F先生、一瞬、鍼灸治療を始める時点で「これ、無理なんじゃない?」ってなったそうです。
耳への鍼で米軍の元兵士に起きた驚きの変化

そこでF先生は、耳鍼(みみばり)*で治療する方法に切り替えたそうです。
*耳鍼は耳のツボを使って治療する方法です。
耳だけに鍼をして治療してみようとアメリカ軍の元兵士の方にお伝えすると「それならなんとか受けられそう」とのこと。
そこでF先生は耳のツボをいくつか選択して鍼をしたところ、アメリカ軍の元兵士の方はその場でリラックスして眠り始めたそうです!
その鍼灸治療の場にはF先生とアメリカ軍の元兵士の方の二人っきり、というわけではなかったそうです。
アメリカ軍関係者の方々も、F先生と同行している通訳の方もいて、皆が見ている中でアメリカ軍の元兵士の方は眠ることができたとのこと。
この現象に、その場にいる全員が驚いたそうです。
今回のNHK BS プレミアムで放送された「フロンティア 東洋医学とは何か」では、アメリカ軍の軍医の方が「耳に鍼をする効果」について語るシーンがありました。
そこでは耳に鍼をすることで腰の痛みが楽になり、歩きやすくなったという兵士の方のエピソードが紹介されていました。
F先生が治療されたアメリカ軍元兵士の方のような症例については紹介されていなかったのですが、さすがにある意味ディープすぎて出せなかったのかもしれないですね( ̄▽ ̄;)
でも、数年前に講習会で知ったF先生のお話って、ここにつながるのかなぁ〜、と思いながら見ていたのでした。
将来、鍼灸治療は逆輸入される可能性も

講習会でF先生は「数年後、鍼灸治療が注目されてるって逆輸入みたいな感じで入ってきて、日本に鍼灸治療が広まるんじゃないかと思ってる(笑)」とおっしゃってました。
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講習会の参加者は全員、鍼灸師または鍼灸の国家資格取得を目指している学生だったので、なんだかF先生の言葉がおかしくてウケてました( ̄▽ ̄;)内輪ネタですね(笑)
でも、鍼灸業界では鍼灸のメカニズムを解明したいと欧米諸国での研究が進んでいるのは有名な話です。
将来、ホントに海外から西洋医学と東洋医学が融合された新しい「未来の医療」というカタチで鍼灸治療が日本へ入ってくる可能性もあるのかもしれません。
再放送のお知らせ
2月19日(月)午後5時からBSとBS4Kで再放送があるようです。
NHK BS プレミアム「フロンティア 東洋医学とは何か」
視聴できる環境がある方は、よかったら見てみてくださいね♪ヽ(*^ω^*)ノ
五反田の鍼灸院 香庵(かのん)について

当院の院長、加藤は国家資格を取得しております・鍼師(2000年~)・灸師(2000年~)・あん摩マッサージ指圧師(2000年~)また、第43回日本伝統鍼灸学会学術大会、世界鍼灸学会連合会学術大会WFASなどにて発表経験もあり、研究成果の発表も行っております。
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