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ストレートネックの悪化による頸椎後弯(逆S字) ~鍼灸治療効果の一例 50代女性(五反田 鍼灸院)

  • 執筆者の写真: 加藤さやか
    加藤さやか
  • 2021年4月26日
  • 読了時間: 8分

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【ストレートネックの悪化による頸椎後弯(逆S字) ~鍼灸治療効果の一例 50代女性(五反田 鍼灸院)】



2年以上ぶりにご連絡をいただいた50代女性のY様。舞台関係のお仕事をされていますが、現在は後進の育成にもあたられ、劇団のリモートレッスンなどもあり、お忙しい日々を過ごされているとのことでした。




公演を間近に控え、鍼灸治療でメンテナンスのご依頼をいただきました。




症状について




真っ直ぐの姿勢で立つと首の後ろのカーブが後方へ出てしまっているのが気になるとのことでした。



以前、中国人の方のマッサージを受けられた時に「頚椎が逆S字になってるから気をつけてー」と言われたけれど特に処置は受けなかったそうです。

あん摩指圧マッサージ師の国家資格を持った施術者であったかは不明、とのこと。




下を向く作業で、右腕の外側と肘の下にイヤ〜な重だるい痛みを感じる、とのこと。

最近は指先までシビれる感覚も出てきた、とのこと。




どのくらいの期間、頸椎後弯の状態が続いているかは、ご自身でも分からないとのことでした。

「この状態が普通だと思っていた」とのこと。






香庵の診断・分析




~ストレートネックとは~



ストレートネックは、頭と肩のバランスを取る首に大きな負荷がかかることで起きるとされています。

首の筋肉が縮こまって硬くなると頸椎を後方へ引っ張ってしまいます。




頸椎の自然なカーブが失われてストレートに近い形になることから「ストレートネック」と呼ばれています。




一方、欧米ではストレートネックとは呼ばないそうです。

パソコンの普及に伴ってメールやインターネットなどの文章、つまり「テキスト」を読むことで頚椎の症状が現れたことから、ストレートネックのことは「テキスト・ネック」と呼ぶそうです。





頸椎後弯(逆S字)は、頭の重さを支える首の骨の並びが後方へずれてしまっているため、頭の重さを頚椎で受け流すことができず、首の筋肉がムリヤリがんばってバランスを取っている状態です。




首の骨の隙間からは、腕を動かす神経が伸びています。

首の周りの筋肉が縮こまって硬くなると、ストレートネックや頚椎後弯(逆S字)になるだけが問題ではありません。周囲の神経や血管が常に圧迫をうけるようになります。




そしてその神経や血管が伸びる腕や指先でしびれや痛みを感じるようになります。

このような症状が出て初めて、鍼灸治療のお問い合わせを頂くことも多いです。






~しびれや痛みを起こすメカニズム~



この状態は正座している状況を考えるとわかりやすいのではなかと思います。

正座では、ふくらはぎが圧迫されると、足先がしびれてきて、その後、足先に痛みを感じます。



圧迫されている部分(ふくらはぎ)ではなく、その先の足や足の指先にがしびれや痛みが起きます。

これは、神経が圧迫を受けた時の特徴です。




正座の場合は、膝関節をMAXに折り曲げ、体重をふくらはぎにかけるため、からだにとって負荷となる刺激が強く、しびれや痛みが現れるまでの時間経過も早いのですが・・・




しかし、首の周りの筋肉による神経の圧迫は、正座の負荷よりも明らかにゆるやかな圧迫が長期にわたって起きます。そして時間がかなり経過してから腕や手の指先などにしびれや痛みが現れます。





からだの感覚は、少しずつ神経が圧迫を受けている状態に慣れていくため、症状に気づけないまま進行する怖さがあります。





そのため、症状が現れるまで時間がかかり、しつこい腕のしびれや重だるさ、痛みになって初めて気づくケースが多いのです。




長期の圧迫は、慢性的な血行不良も起こすので、神経が傷んで炎症を起こしている状態になり、回復には、ある程度時間がかかります。




しかし、なるべく治療期間を詰めて頚椎の際の強いコリをゆるめて血行を促していくことが早い回復へと結びつきます。




Y様へもしびれや痛みの症状は腕や指先だけではなく頚椎に問題がある可能性があることをご説明した上で治療を開始しました。





施術内容と経過




仰向けの姿勢では、首の骨の並びがストレートネックを超えて頚椎後弯(逆S字)になっているため、枕の調整をしながら診断を開始しました。




本来7個の頚椎(けいつい 首の骨)はそれぞれ関節をつくって接していて、仰向けで力を抜いた人の首に触れると、ユラユラと揺れるように動きます。




しかし、Y様の頚椎はストレートネックの悪化により頚椎後弯(逆S字)となっていて、まるで1本の棒のような固まりとして触れられました。




頚椎と頭(頭蓋骨)の境目の関節も後頭部の筋肉の強いコリもあって、力が入っている人のようにガチガチに固まっている状態でした。





ストレートネックの悪化による頚椎後弯(逆S字) ~初回の鍼灸治療のようす




1. 頭と首の境目、頚椎の特に硬くて動きが制限されたコリがあるところをツボを使って順番にゆるめていきました。




2. 次に頚椎の左右の際で頚椎の動きを制限しているコリをツボを使って順番にゆるめていきました。




3. さらに頚椎の左右の筋肉で頚椎の動きを制限しているコリをツボを使って順番にゆるめていきました。






頚椎の動きを制限しているコリをからだの正中線(中心)から左右の外側に向かって順番に診断して的確にゆるめていったというイメージです。





ストレートネックから頚椎後弯(逆S字)にまでなるほど首の骨を引っ張っている強いコリがゆるんでいくことで、本来の頚椎の自然なカーブへと戻っていくように促しました。






うつ伏せ姿勢では、頸椎の左右の際の奥にスジ状の硬いコリが見つかりました。




4. このコリは、首の本来の動きを妨げている原因となっているコリなので鍼とお灸で丁寧にゆるめていくように施術を行ないました。




5. また、首周辺の筋肉は、肩や背中、腰などあらゆる部位とつながって連動しているため、首からの影響を受けている背中全体のコリや引きつれも同時にチェックして治療していきました。







ストレートネックの悪化による頸椎後弯(逆S字)~初回の鍼灸治療後の効果は?




初回の施術後は首から肩、背中、腰全体が柔らかく、筋肉も弾力ある状態にまで改善することができました。




仰向けの姿勢で再び頸椎の状態をチェックすると、逆S字はなくなり、正常な頚椎のカーブが少し現れた状態にまで改善できました。




首を動かすと右腕の外側と肘の下にイヤ〜な重だるい痛みを感じるものの、現れ方は小さくなり、位置が変化してきているとのこと。



指先までシビれる感覚はなくなったとのこと。





ストレートネックの悪化による頸椎後弯(逆S字)から、正常な頚椎のカーブへと変化したことで、首の神経と血管への圧迫が取れてきていることが考えられました。





正座していて足の痺れを感じた後、足を崩しても、しばらく足の痺れが続き、感覚が変化して痺れが薄らいでいくのと同じような経過を辿ることを説明しました。





施術後は正常な頚椎のカーブへと変化したものの公演も近いとのことで、悪化しないよう少し間隔を詰めて治療したいとのご依頼をいただきました。






ストレートネックの悪化による頸椎後弯(逆S字)~再診時の鍼灸治療のようす




2日後の再診では、まず仰向けの姿勢で再び頸椎チェックをすると、頚椎後弯(逆S字)がやや戻ってはいたものの頚椎が棒のように突っ張った状態は取れていました。




また初回と同じように首の骨を引っ張りストレートネックから頚椎後弯(逆S字)にまでなるほどの強い筋肉のコリをからだの正中線(中心)から左右の外側に向かって順番にゆるめていきました。





ストレートネックの悪化による頸椎後弯(逆S字)~再診時の鍼灸治療の効果は?




施術後は初回時よりも、正常な頚椎のカーブになり、力が抜けている首の骨の動きもかなり大きくユラユラと揺れ動く状態になりました。





ストレートネックの悪化から頚椎後弯(逆S字)となった首の状態が短期間で改善できました。

そして、それまで頚椎周囲で圧迫されていた神経や血管の炎症によるしびれや痛みの状態もチェックしました。




ストレートネック→頚椎後弯(逆S字)→右腕の重だるさとしびれと痛み症状へと、症状が現れるまでにかなり時間の経過があったこともあり、右腕の重だるさだけが少し残っているとのこと。




時間が経過した変化しにくい症状となったものに対する鍼灸治療を行いました。




右腕の重だるさが分かりにくくなって薄らいだ感じがするとのことでした。





公演が近く迫っているため様子をみていただき、公演終了後にしびれや痛みがぶり返すようだったらまたご連絡を頂くことになり、施術をいったん終了しました。






治療の振り返り・院長より




舞台に立つ方々は見た目の美しさや激しい動きに耐えるからだを創っていく作業もご自身のおからだを通して行っていらっしゃいます。




とても地道で厳しいお稽古を積み重ねる中で素晴らしい作品が生まれるのだと思うのですが、やはり、おからだには相当の負荷がかかっていらっしゃる方が多いようです。




Y様もそうしたアーティストのお一人でいらっしゃいます。




ストレートネックの悪化によって頚椎後弯(逆S字)の状態になるほどおからだを酷使されるというのはアーティストとして「当たり前のこと」なのかもしれません。




しかし、首の組織は全身と連動している大事なパーツです。

なので、長く活動していただくためにも、Y様のお知り合いのサロンでもお近くの施術院でも、とにかくおからだのメンテナンスを続けていただけるといいな、と思います。




もちろん!香庵でもそうした舞台関係の方のメンテナンスも行なっているので、またそのサポートができるとうれしいな、と思いました。





後日、Y様よりお電話いただきました。

無事公演が終わったこと、コンディションが良好なことをご報告してくださいました!!!





Y様、舞台が無事終わられたとのことおめでとうございます!!!

嬉しいご報告もありがとうございました!ヾ(*´∀`*)ノ




ぜひ良いコンディションをキープしていただいて、またお時間のある時にはメンテナンスにお越しくださいませ。お待ちいたしております!






いつもご利用ありがとうございます。




五反田の鍼灸院 香庵(かのん)

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