先日、香庵に定期的に来院される舞台関係の皆さまから同じ日にご予約を頂きました。
この日の夜、舞台公演があり、楽屋入り前に来院された方や、ご夫婦でそれぞれ別の舞台がある方で、秋冬の公演が決まり、これから始まるリハーサルに備えて体調を整えに来院していただきました。
今後の活動やそれぞれの舞台のこと、公開予定の映画で主演される女優さんについてのお話を伺いながらの「鍼灸治療」や「鍼灸治療+指圧」で賑やかな一日となりました(*´▽`*)
膝の痛みに対する鍼灸治療
この日、ご予約いただいた60代男性のK様も舞台関係のお仕事をされている方のお一人です。
舞台ではどうしても膝を酷使するため、定期的に膝の鍼灸治療のために来院いただいています。
今回は、右膝の痛みと足首に近いスネの痛みがあるとのことでした。
膝の鍼灸治療では、膝だけではなく、背中と骨盤の境目が治療ポイントとなります。
膝と腰って、一見、何の関係もなさそうに感じますが、膝関節周囲の筋肉の動きや、膝を動かすと負荷がかかる部位が、腰とつながっているのです。
だからこそ、膝の痛みの治療ポイントとして、腰は欠かせない部位なのです。
今回も、膝の痛みに効く腰の反応点(ツボ)を探して、施術を行いました。
腰の反応点は、痛い方の膝と同じ側の腰(背中と骨盤の境目)を触診して見つけます。
押すと、ぷよぷよ、或いは、ペコペコとしたくぼみのように感じられる場所が腰の反応点です。
そのくぼみの大きさや深さによって、膝へのダメージの状態も把握することができます。
・・・って、めっちゃ鍼灸マニア or ツボマニアにしか通じないトークですね、これ(;^_^A
でも、鍼灸師にとっては、この感覚を指先で捉えられるからこそ、鍼数が少なくても鍼の効果が現れるように施術できるので、マニアックだけど結構大事なことなんです(笑)
鍼ってアヤシイ!?膝の痛みに効いた○のツボ
今回も全身調整も含めて膝の鍼灸治療をしっかりと行いました。
施術後、右膝と右足首の少し上のスネを動かしていただき、痛みが消えたか一緒にチェックしました。
その結果、右膝を曲げると痛みがまだ残っていました。
さらに、足首を伸ばすと、右足首の少し上のスネにも痛みもまだ残っていました。
しかし、膝の治療に必要な診断ポイントには、治療するべきところは残っていませんでした。
もう、今回の治療はこれで終わり?
痛みが残ったままなのに?
いつもならもっと効果がはっきり現れるのに・・・
K様も私自身もなんとなくいつもの鍼灸治療後の反応と違う感覚を共有しながら、次に何をするべきか?を探していました。
その時、左右の肩に触れて、右側の肩にコリが現れているのを突き止めました。
その肩のコリは、施術後に初めて現れたコリでした。
さらに、痛みのある右膝と同じ、右側の肩に現れていました。
指で肩のコリを押していくと、コリの中にさらに硬い「芯」のようなものがあるのを見つけました。
そのコリの「芯」は強く押すとツルンツルンと逃げるような感覚もありました。
ちょうど、果物入りのゼリーの果物をゲットしたいのにツルツル滑っていくような感じです(;^ω^)
そのコリの「芯」を逃がさないように圧迫すると、K様の感覚では「ズーンと効いてる感じがある」ということでした。
そこで、右の肩に1ヶ所鍼をして、右膝を曲げていただくと、右膝の痛みが消えました。
しかし、右足首の少し上のスネにはまだ痛みが残ったので、さきほど鍼をした右肩の外側に、もう1本鍼をすると、右足首の少し上のスネの痛みも消えました。
~鍼灸師・鍼灸学校の学生でこの方法を知りたい方へ~
ご存知のように肩への鍼刺激は、鍼の使い方によっては事故になるケースもあるので、ここではどんな風に肩に鍼をしたのかは、あえて書かないでおきますね。肩の刺鍼によって下肢への治療効果を出したい場合は、専門の講義や実技を受け、技術習得後に安全に配慮し行うことをオススメします。
からだの不調で悩まれる方の健康で幸せな日々へのサポートのため、お互いにがんばりましょう!
長年来院されているK様も、ご自身のからだの思わぬ変化に、
えぇ~~~!?痛みがない~~~!?
結局、肩こりが原因だったのかぁ~!!!
・・・と、心底驚かれていらしたようでした(;^ω^)
肩のツボで膝の痛みが消える理由とは
肩に鍼をして膝や足首の痛みが取れる、というのは東洋医学の理論に基づいた からだの診かた なので、筋肉や骨などの解剖学的な知識だけでは説明が難しいものです。
そのため、鍼は不思議、よくわからない、ワケわかんない・・・
・・・からの~・・・
鍼ってなんだかアヤシイ・・・(´・ω・`)
・・・って言われがちなんですけど~、
う~ん、そういわれるのは残念~!(´▽`;) 正直、わかる気もするけど(笑)
ちゃんとした理論があっての鍼灸治療ですっ!←マジメに強調☆(笑)
この理論について、これから熱く語りたい・・・気持ちは山盛りですが、多分、全てを書き終わるまでに何日かかるかわからないので割愛しますね( ̄▽ ̄;)
肩に鍼をして膝の痛みが消えちゃう東洋医学の理由を、もっとも簡単に説明すると、
ヒトのからだにもともと備わっている能力を、鍼の刺激によって呼び覚ますから。
・・・ということなのです。
からだはスマートフォンのようなところがある
そんな東洋医学という超絶アナログな治療方法に日々触れている私ですが、
時々ヒトのからだってスマートフォンみたいだな~(゜ー゜)って思うことがあるんです。
ヒトのからだがスマートフォンだとしたら、
もともと備わっている(インストール) 能力(アプリ) が呼び覚まされた(開いた) といえるかもしれないですね!
ただ、ヒトのからだと違って、スマートフォンでは、インストールされてるアプリを開いても「アヤシイ・・・!(´・ω・`)」っていう人はいないんですけどね~( ̄▽ ̄;)
というわけで、もしも香庵で鍼灸治療の不思議な体験をされた方は、
鍼ってアヤシイ・・・!(´・ω・`)
・・・って思う代わりに、
私のからだにインストールされてる「アプリ」が開いた~ヾ(*´∀`*)ノ
・・・と、ご自身のおからだが生きてる喜びを感じ取っていただけたらうれしいです!
今回の鍼灸治療後記
K様、まさか肩のコリが右膝と右足首の少し上のスネの痛みと関わっていたなんて、ビックリでしたね!しかしながら、痛みが取れたこと、喜んでいただけて良かったです!
おからだの不調は意外なところに現れることがありますが、緊急事態宣言後の生活状況の激変による影響も大きかったのではないかと思います。
これからは少しづつ、今までの生活パターンに戻られると思いますので、また定期的な鍼灸治療サポートの準備をしてお待ちしております!
いつもご利用ありがとうございます。
五反田の鍼灸院 香庵(かのん)
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