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腰痛

腰痛における鍼灸治療について

腰痛とは、ケガや病気の名称ではなく、腰を中心とした「痛み」や「はり」などの不快感をさす症状の事をいいます。


そして、腰痛と一言でいっても痛みや症状は様々。
代表的なものとして

 

  • ぎっくり腰

  • 椎間板ヘルニア

  • 腰部脊柱管狭窄症

  • 炎症性腰背部痛


などがありますが、ビキっ!と電気のような痛みの走る腰痛もあれば、ドーーーーンと常に腰のあたりに重りを乗せているかのような鈍痛を伴う腰痛もあります。

 

また、漢字で「身体の要」と書くほど重要な「腰」を悪くすることで、身体の他の部分にまで痛みが広がる事があります。

 

そんな腰痛を鍼灸を使いどのように改善するのかを紹介します。

鍼灸腰痛治療

​腰痛は、鍼灸治療がもっとも適応する疾患の一つです。

 

多くは筋肉やじん帯の疲労、炎症などによるものだからです。これには急性(ぎっくり腰)と慢性があります。

腰痛は、筋肉疲労によるものが多いですが、肉体労働だけではなく、つねに同じ姿勢でいる時間が長い、環境や体質などでからだが冷え、血行不良から筋肉が硬くなったもの、ベッドが柔らかい・床で寝るなど睡眠時に負荷がかかったもの、ストレスで常に緊張状態が続くなど、原因は様々です。

 

鍼灸治療では患部そのものだけではなく、腰痛を起こす原因となった背景も診断材料に加え、腰痛の治療パターンを分類し、診断、治療を行ってまいります。

腰の動きに関わる筋肉はとても多く、痛みを起こすと筋肉が引きつれ、からだ全体の左右のバランスがズレたり、歪みがでてくることがあります。

 

また、背骨の左右にある脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は後頭部から首の後ろ、背中、腰、骨盤までつながって背中・腰のうごきや姿勢に関わっているのですが、腰痛時に痛みを起こしている側の脊柱起立筋の首のうしろ(脊柱起立筋)を触診するとゴリゴリと硬い「コリ」が現れていて、腰だけではなく脊柱起立筋全体が引きつれて硬くなっていることが分かります。

東洋医学では、こうしたからだの部位と部位のつながりや関連した動きをするものを「経絡(けいらく)」と呼び、1つのルートとしてみていきます。(イメージとしては全身に張り巡らされた配線図や路線図のようなものです) 

 

腰痛の場合は、腰と関係する経絡が引きつれ、痛みを起こしている状態を、経絡上に停滞やエネルギー不足があり「経絡の流れが悪い」と表現します。

経絡上にある皮ふの反応点(ツボ)を鍼やお灸を使い、適切な方法で刺激していくと、からだがその刺激に反応して「全身のバランスが整い、歪みが取れ、経絡上の引きつれ、痛みを起こしていた部分も同時に整ってくる」現象が起こります。

 

よく「腰が痛くて鍼灸治療を受けたら、足や腕に鍼をされて腰の痛みが緩和された!」と驚かれることありますが、『経絡治療』と呼ばれるこの鍼灸治療の方法は、少ない刺激量でからだに負荷をかけることなく、からだ全体を整えると同時に患部の症状を緩和していくことのできる「人のからだの一部(患部)だけを診るのではなくからだ全体を診る全人的医療」といえましょう。

 

また、患部そのものも施術対象として鍼灸治療をすることもあります。その場合、腰痛を起こす筋肉は1つではなく、たくさんの筋肉群が連動して動いており、深部の筋肉や骨盤部の疲労として現れていたり、また、腰から足へと伸びる神経を圧迫するなど、症状の出かたはケースバイケースです。そのため、お一人お一人に合わせた診断と治療が必要になってまいります。

腰痛は症状によって、重だるさ、鈍痛、ズキッとした痛み、引きつれ感、奥の方の痛みなどを感じます。その感覚と、腰背部の左右バランス、筋肉の状態や反応を見ながら、筋肉がゆるむポイントを見つけて刺激してまいります。腰痛の鍼刺激は筋肉が大きいこともあり、ゆるむ時に気持ちよさを感じやすいようです。

 

本能的にからだにとって好ましい刺激として受け取っている反応ともいえるのですが、そうした感覚を呼び覚まし回復していかれる鍼治療を心がけております。

腰痛改善事例

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