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悪化した慢性的な肩こりを2ヶ月で改善(肩こり改善事例)40代男性 (五反田 鍼灸院)


症状について



慢性的に肩こりがあり、定期的に来院されるK様。いつもご夫婦でご予約、来院されています。


今回は、ご一緒に来院された奥様も「主人をメインに治療してください」と仰るほど、K様の肩こりの症状がご心配なご様子でした。



K様が勤めている会社では、今年に入ってパソコンを買い替えたそうです。今まではデスクトップ(Windows 7)でしたが、ノートパソコン(Windows 10)に新しく買い換えたとのこと。



バージョンアップしたから良さそうなものだけど、ノートパソコンの画面が小さくなったのと、新機能が搭載されたWindows 10は、今までとの違いがあり過ぎて疲れるそうです。



また、キーボードを打ちやすい位置にノートパソコンの高さを合わせると、画面への視線が下がり、首や肩の痛みが悪化したとのこと。




香庵の診断・分析



慢性的な首や肩の痛みで定期的に来院されるK様なので、今までの施術データと合わせて診断しても、今回は首から肩にかけてのツッパリ感と、肩上部の強いコリ感、肩甲骨の内側の引きつれ感が広い範囲でかなり強く現れていらっしゃいました。



本来なら首の生理的な湾曲(脊椎のS字カーブの頸椎の部分)があるはずなのですが、ほとんど直線になっており、周囲の首の筋肉が引きつれているのを触診できました。



頭の重さは約5kgあり、ノートパソコンの画面を見るため斜め下に顔を向けて、頭全体を固定しながら仕事を続けているうちに、頭と首の境目をロックするような強いコリが作られていったようでした。




原因が会社のパソコン買い換えによるからだへの影響とハッキリしていましたが、眼精疲労や慣れないパソコンと姿勢によるストレスから精神的な疲労感も強く感じていることが察せられました。




このような体調の状態を鍼灸治療では『肝虚証』と診断して治療します。(もちろん、症状だけを診て判断するのではなく、脈診や腹診などの診断技術と併せて判断していきます。)



『肝虚証』は、肝臓の「肝」の字がついているのですが肝臓そのものに疾患がある、という意味ではなく、気を使い過ぎ、頭を使い過ぎ、細かい作業のし過ぎなどにより、エネルギーの消耗が激しく、全身のエネルギーバランスが乱れていることを表します。



『肝虚証』では筋肉の強いコリやひきつれ感も現れます。睡眠中もリラックスできず、眠りが浅い、夢見が多いという「症状」も現れるので、治療後の睡眠の質が上がることも施術後の大きな特徴です。




施術内容・経過



『肝虚証』の鍼灸治療で全身のエネルギーバランスを整え、さらに、首から肩を触診すると、広い範囲で現れていた引きつれ感や強いコリのがゆるみました。

すると、首と頭の境目中心にロックがかかったような動かないポイントが現れました。



鍼灸治療では全身に張り巡らされている「経絡(けいらく)」のつながりでからだを診断・治療していきます。



K様の首と頭の境目中心に現れたコリは「そこだけをロック!」しているわけではなく、頸椎から尾骨までの背骨1本全部が寄り集まって短くなったまま、柔軟性が減少した状態になっていることを現していました。そのため背骨全体をゆるめて整える必要がありました。



背骨、骨、というと「鍼灸でもボキボキ整体みたいなことをするの?」と思われる方がいらっしゃるかもしれないのですが、背骨に対して人工的に手や圧を加えたり、矯正するわけではないのです。



背骨を整えるツボがあって、からだが反応してご自身の回復力が機能して整っていくようにそのツボを刺激していきます。ご本人にとって良い背骨のあり方を優しくサポートするイメージです。



そうすることで背骨がゆるんで動きやすくなり、自然なS字カーブも同時に取り戻せるんです。




背骨1本全部の動きに関わる「経絡」は、督脈(とくみゃく)といいます。今回はこの「督脈」を治療して整えていきました。



督脈を調整して、左右の首肩のコリと痛みをゆるめていく鍼刺激を行い、その刺激を定着させるために、そのまま20分間休んでいただきました。



うつ伏せでは、首、肩のコリをさらにゆるめていくことを中心に全身がリラックスできる回復力を高める鍼灸治療を行いました。



施術後、首肩周りを触診すると、ガチガチに固まっていた筋肉がもっちりモチモチとした弾力のある柔らかさを取り戻していました。



K様にもからだの変化を確認していただいたところ「○○ちゃん(奥様のお名前)を治療する間、爆睡してたし、今、脱力する感覚をからだが思い出したって感じがする~」と、仰向けで背中全体がベッドにベッタリつくリラックス感を楽しんでいらっしゃいました。



施術後、ストレッチと眼精疲労の回復のツボ押し指導を行いお仕事の合間などに実行していただきました。約2週間に1回のペースで2ヶ月の治療を行い改善していくことができました。





治療の振り返り・院長より



会社のパソコンの買い替えにより、K様は慢性的な肩こりが、さらに悪化して心理的にも落ち込まれたようでした。



約5kgある頭の重さを常に前傾姿勢で支えながら、緻密な作業を同じ姿勢で続けることがこれから続くのかと思えば、それまでも慢性的な肩こりがあっただけに、憂うつになりますよね。




しかし、今回は、頭の重みが背骨に大きな負荷をかけていること、それによって背骨を中心に左右の首肩周りの筋肉に影響が現れたことを説明しました。



次に、鍼灸治療では「督脈(とくみゃく)」という経絡を使ってゆるめていくことを説明し、ツボに刺激を加えてからだの変化をK様とご一緒に確認しながらすすめていきました。

その一連の流れがK様の中で「回復できそう・・・」という安心感につながったようです。



さらに、施術後のからだの変化とストレッチなのど対処方法を得られたことで「回復できる!」という確信を持てたことが、症状に対して前向きに取り組めるモチベーションとなったようでした。



毎回、ご一緒に来院・施術を受けられる奥様も、旦那様の体調が回復されるのをご覧になって「もぅ~何かあってからじゃ大変なんだからねっ!(笑)」と、安心されたご様子でした。




施術後は、待合室で今回の体調や次のご予約について少しお話をする時間があるのですが「からだが元気になると心も元気になるね~」と笑顔で仲睦まじくお話されるステキなご夫婦で、私もなんだかほわわ~ん♪(*´▽`*)と、幸せのおすそ分けをいただいたようなあったかい気持ちに包まれるのです(笑)



K様、奥様、次回も引き続き、体調管理と全身のバランス調整しっかり行ってまいりましょう!




またのご利用をお待ちしております。




 


五反田の鍼灸院 香庵(かのん)

東京都品川区大崎5-4-7ハイツ五反田203号

五反田駅をご利用の方

JR山手線・都営浅草線 五反田駅西口改札 徒歩5~7分(約500m)



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