先日のブログでご紹介した「歳のせいですね」問題。
記事を読まれた方から、
「この症状って『歳のせい』って言われる症状ですか?」
と、鍼灸治療のご依頼をいただきました。
お問い合わせをいただいたブログはコチラです。
「歳のせい」と言われたリアルな症状改善事例はコチラです。
「歳のせい」に次いで多いお悩みとは?
他にもよくご相談をいただくお悩みをご紹介しますね。
そのお悩みとは、病院での診察時に「あなたの場合は、自律神経の乱れが原因だからねぇ~」と言われた、というものなんです。
自律神経の乱れが原因って聞いて、どのように感じましたか?とお伺いすると、
もう治らないんだ
諦めた方がいいんだ
神経の病気で人には言えない(精神病の1種と思う方も)
体調の悪さと付き合っていくしかない
体調の悪いまま生きていくしかない、、、などなど、
かなりネガティブなイメージで受け取った、という方が多いんです。
また、体調のことだけではなく、
ストレスがあるからダメ
生活を変えないとダメ
生き方を変えないとダメ
体調の悪さを気にし過ぎるのがダメ
心を落ち着けてリラックスしないとダメ、、、と、
なんだか人生そのものを否定されたような気持ちになったり、漠然としたアドバイスを受けて何をしたら良いのかよく分からないという方も多いです。
この漢字4文字の「自・律・神・経」って字面からも、自ら律して(働く)神経ってぐらいだから、
規則正しく、一糸乱れず、均一的で、整然としている・・・って雰囲気を感じますよね。
でも、
ここで意外なお知らせ(?)なのですが、
自律神経は乱れてナンボ!
・・・なんです。
自律神経が「乱れてナンボ!」って、あまり聴かないと思いますけど(笑)
でも、そもそも、自律神経って、秒・・・どころか一瞬ごとに動いているんだ!って気づくと、
自律神経の乱れってそんなに悪いことなの?
・・・って疑問が出て来てしまうんですよね。
そもそも、自律神経の働きとは?
・食事が終わって満腹になっても、時間が経つとお腹が減ってくる(胃液分泌)
・椅子から立ち上がる度に倒れることがない(血圧)
・寝ているときに息が止まったり、心臓が止まったりしない(呼吸・血液循環)
・好きな人や好きなものを見ると、目が輝いて心臓がドキドキする(散瞳・心拍数)
・夏の暑さやスポーツをすると汗をかく(汗分泌)
・寒さを感じたり、怖い話を聴くと鳥肌が立つ(立毛筋収縮)
・尿意や便意を感じたら、トイレに行く(途中で漏れることがない)(直腸・膀胱の筋収縮)
毎日の生活のなかで「当たり前に考えなくてもできていること」や「普通、そうなるでしょ」ってことを挙げてみました。
このからだの中で「当たり前」に起きていることは、私たちが一々「そうなれ~!」と意思を持ってからだに命令しなくてもできるってことですよね。
これは「心やからだが変化する」たびに、自律神経が反応して「変化している」からなんです。からだの中で起きる反応を勝手にコントロールしてくれるから、私たちは目の前のことに集中できるんですね!
自律神経、ありがとう~~~!!!って、褒めなくても、感謝しなくても、生まれたときから、いえ、生まれる前から(!)、からだの中で黙々と生命を維持するために機能し続ける自律神経。
なんだか、自分自身のからだが愛おしくなりませんか?(*´▽`*)
病院で「自律神経の乱れが原因」と言われた方へ
病院での診察時に「あなたの場合は、自律神経の乱れが原因だからねぇ~」と言われた、という方は、自律神経が担っている働きがスムーズに起きてほしいタイミングで反応しにくくなっているという症状が現れて診察を受けられた方が多いようです。
からだの機能が望ましいタイミングで適切に反応し、日常生活での思考や行動が心地良くスムーズに行える状態を、東洋医学では「気血の巡り」が良いなんて表現するのですが、神経(気)と機能(血液循環に代表される機能全体)のコンディションは連動していると考えるんですね。
香庵では「からだを整える」と良く表現しているのですが、これは「どのような変化にも対応できる気血の巡りの良さを取り戻しましょう!」という意味で使っています。
そのためには、もともとからだに備わっている、全身を網羅した神経ネットワーク「自律神経」が機能しやすい環境を整えることが第一目標になります。
簡単な「自律神経」セルフケア
キーワードは「○○ !」
簡単な「自律神経」のセルフケアをご紹介しますね!
キーワードは「変化!」です。
優しい刺激でからだに「変化」を与えることで、自律神経の働きを促していきます。
今回ご紹介するセルフケアは、朝、起きたときに行う方法です。
朝起きたらカーテンを開けて朝の光を浴びて、深呼吸、そして水を飲む。
以上です!(ノ´∀`*)
簡単過ぎますか?
でも、ここに自律神経の多くの機能を一気に活性化するエッセンスが詰め込まれているんですよ~
セルフケアで狙う「自律神経」への効果
・朝の光を浴びる
ヒトの皮ふでは、日光の紫外線を受けるとビタミンDがつくられます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収と血液中のカルシウム濃度を一定に保つ働きをサポートしています。
カルシウムは骨や歯を形成しますが、「神経の働きをサポートするミネラル」なんです!
カルシウムの体内吸収率を高めるには、カルシウム以外の成分と合わせる必要があるミネラルで、ビタミンDがその役割をしています。
また、体内時計がリセットされ、内臓機能など活動が整ってくることも知られていますね。
夜の就寝前のTVやゲーム、携帯電話の光は良くないけど、朝の太陽の光は恩恵たっぷりのナチュラルな自律神経の栄養素です!
・深呼吸する
深呼吸することで、自律神経に意識的にアプローチしていくことができます。
からだの中で起きる反応を勝手にコントロールしてくれる自律神経ですが、呼吸は意識的に行うことができるため、自律神経に働きかけて整えることができます。
ヨガや瞑想、禅など呼吸を取り入れているのもこうした理由からではないでしょうか。東洋医学では、これからパワーが満ちてくる朝の太陽の光を浴びて深呼吸することは、最も清浄な空気を体内に取り入れる最高の自己治癒力活性化の時間とされています。
・水を飲む
水をコップ1杯飲むことで、胃腸の働きを刺激し、血液がサラサラに流れるように循環を促す。
この時飲む水は、日本の軟水がオススメです。
海外の水に多い硬水には、ミネラルが豊富に入っているので昼間の活動時には良いのですが、起き抜けの1杯は、スーッとからだに負担なく入るものの方が水分補給としての効率が良いようです。
セルフケアのコツはがんばらない(^^♪
朝起きたらカーテンを開けて朝の光を浴びて、深呼吸。そして水を飲む。
セルフケアの方法簡単そう。でも・・・
朝、目覚ましをかけても起きられなくて、
水を飲む前にまた寝ちゃう・・・
という方もいらっしゃるかもしれません。
その場合でも「できたところまで」で、OKです。
なんなら、「やろうと思った」時点でOKなんです。
体調が思わしくない中、セルフケアをしようとするってすごくエネルギーがいることだから。
そして行動に移す、ということは大きな変化なんだけど、そのことを心の中で思うこともエネルギーがいることだから。
そのエネルギーを使おうと思った自分の心が愛おしく♪なりますね(*´▽`*)
そんな自分を褒めてあげてくださいね!
少しづつできればいいことだし、他にも方法はあるし(笑)
ゆる~く、楽しく、もう一人の自分と付き合うような感覚でケアできるといいですね!
鍼灸治療で診る「自律神経の乱れ」
自律神経の乱れと診断された方のからだは、全身が強いコリで作った鎧を着こんでいるかのようにガチガチに固まっていることが多いです。全身に張り巡らされている自律神経が働くのを強いコリが邪魔をして、神経の情報伝達がうまく機能しにくい状態になっています。
特に、背骨の際には強いコリが、ビッシリとこびりついたようになっているのも特徴的です。
そのコリを取って自律神経が働きやすい環境を整えることが鍼灸治療による第一段階の自律神経ケアになります。
また、鍼灸治療では「自律神経の乱れ」と漠然ととらえるのではなくコリの位置によって、自律神経が機能する器官と連動して診て行くことも重要です。
鍼灸治療は、ご本人の回復力や自己免疫力を最大限に引き出し、症状改善をサポートします。
全身のバランスを整え、からだが緩むことで、深い呼吸や血液循環がスムーズになり・・・
これって、まさに自律神経の働きを「からだの変化に常に対応できる状態」にサポートすることなんですよね!
具体的な改善事例などもこれから少しづつご紹介していきますね!お楽しみに!
五反田の鍼灸院 香庵(かのん)
東京都品川区大崎5-4-7ハイツ五反田203号
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