コロナワクチン接種後のさまざまな副反応を体験されたというお話をお伺いすることが続いています。
副反応は、おもに腕の痛みや高熱などの症状が現れることが多いようです。
さらに副反応がおさまったあとにおからだに現れる症状についてのご報告もいただいています。
詳細はこちらをご覧ください。
今回は、ワクチン接種の副反応のあとに現れた症状の具体例と香庵での改善事例をご紹介します。
ワクチン接種後の腕の痛み改善事例
定期的に来院される40代会社員男性のK様。
次回のご予約日は2週間先でしたが、ワクチン接種後の副反応がおさまっても気になる症状があるとのことで、急きょご相談いただきました。
症状について
ワクチン接種後の副反応はあまりなかった。
しかしワクチン接種直後から腕の痛みを感じるようになった。
ワクチン接種後10日経っても腕の痛みがおさまらない。
とくにワクチンを注射した左腕の肘から手首までの筋肉が重だるくなっている。
腕をからだと垂直になるように挙げて手の平を上に向けようとすると肘から手首までの筋肉に重だるさと痛みを強く感じる。
↓
私の腕を使って動画で説明してみました( ̄▽ ̄;)
そのほか、ペットボトルのキャップを開けたり、タオルを絞る動作でも腕が痛くなるとのこと。
香庵の診断・分析
鍼灸治療の基本診断方法である脈診と腹診から「筋肉の過度な緊張によって血流がスムーズではなく痛みを起こしている」状態と診断しました。
さらに今回はコロナワクチン接種痕と腕の痛みと重だるさにある共通点も診断に使いました。
それは、鍼灸治療特有の考え方である経絡(けいらく)を使った診断方法です。
コロナワクチン接種は筋肉注射を行います。
そのとき注射する筋肉は三角筋です。
K様のワクチン接種痕は三角筋のほぼ中央にありました。
そしてワクチン接種痕と腕の痛みと重だるさが現れている部位は鍼灸治療の診断で使う経絡上でつながっていました。
からだに張り巡らされている経絡はたくさんあるのですが、今回はその中でも三焦経(さんしょうけい)という経絡が深くかかわっていました。
鍼灸治療では経絡上のある一点に痛みやコリがあると、その経絡全体に影響する、と考えます。
K様のケースでは副反応はそれほどひどくなかったそうです。
しかしワクチン接種のための注射の刺激によって三焦経に何らかの影響があり三焦経でつながっている肘から手首までの筋肉に痛みと重だるさとして現れた、と診断することができました。
さらに腕の痛みや重だるさは、その部位を揉んでも温めてもあまり効果がなかったそうです。
局所的なケアでは変化が見られない症状に対して、東洋医学的な診かたをしていくと効果が現れることがあります。
その方法として経絡上にあるツボを使って治療していくというのが経絡を使った鍼灸治療(経絡治療: けいらくちりょう)です。
施術内容と経過
鍼灸治療の基本診断方法である脈診と腹診から得られた情報をもとに筋肉の緊張をゆるめて血流をよくするツボを1つ選択して鍼をしました。
さらに頭と首の境界線(頭蓋骨と首の骨でできる関節)を押してみると、関節の動きがなく顔ごと上に持ちあがってしまいました。
首の後ろをチェックすると頭と首の境界線から第7頚椎(けいつい)までの首の骨がくっついて固まったようになり自然な動きができない状態になるほど強いコリが連なっていました。
~ワクチン接種後の副反応が現れた方に共通する症状~
ここでは香庵の鍼灸治療についての少し専門的な解説をしますね。
このプロセスを通過することで副反応のあとのおからだの症状が改善されます。
その種明かし的な....企業秘密的な(?)お話です(笑)
ちょっと専門的になるのでスルーしていただいてもOKです。
その場合は、2つめの ーーーーーーーー の後からまた読み進めてくださいねヾ(*´∀`*)ノ
~副反応のあとに現れる首の症状~
(専門的な内容 初級~中級レベルです)
ワクチン接種の副反応のあと、おからだに現れる症状の治療を通して気付いたことがあります。
それは頚椎上の過度な緊張と首の筋肉の強いコリが特徴的だということです。
(専門的には経絡の中でも督脈上に反応点が現れるということです)
首から肩にかけて筋肉が引きつれたような硬いスジのようなものが触れられることもあります。
背骨全体を対象としたツボに鍼をしたあと、各頚椎の緊張を和らげるツボそれぞれに鍼をして首全体をゆるめていきました。
首全体がゆるまることで三焦経に現れていた腕の痛みや重だるさも緩和されました。
~頚椎上のコリをゆるめる診断と治療~
(専門的...というかマニアック過ぎる内容です☆)
香庵では首の後ろ、とくに首の骨自体が固まって動かないほどコリが強い症状に対して『素問* 刺熱論篇第三十二』を応用した治療を行っています。
*『素問』とは東洋医学のバイブルともいえる書物です。
鍼灸治療の基本診断と治療のエッセンスが詰まった書物として現代まで引き継がれています。
『素問 刺熱論篇第三十二』には発熱した時や発熱後のからだの診断や治療方法が記されています。
副反応がおさまり、実際には熱症状がなくても活用できます。
その理由は、ここでいう『熱』が体温計で計測した熱とは限らず、体内のエネルギーが弱くなり、からだに残るエネルギーを制御できなくなった状態を『熱』と表現しているからです。
専門的&マニアックな内容まで読んでいただいた方、
お付き合いいただきまして、ありがとうございます~~~!!!
おつかれさまでしたっ!(人''▽`)=☆
実際に香庵に来院いただいている皆さまにはこうした専門的な情報は気にしないでリラックスして鍼灸治療をうけていただけたらいいな♪と思います。
でも、首の後ろの痛みをチェックして鍼をするごとに明らかに変化していくことに驚かれたり、鍼の効果に納得されたり、たまに面白がられたり(笑)されることがよくあります(*´∀`*)
何千年も前に書かれた鍼灸治療法が現代に生きる皆さまに(私もだけど・笑)、良い効果を発揮してくれるって不思議だけどありがたいことですね♪
「からだを大事にして健やかに生きていくんじゃぞ~!」という古代の人々からの愛あるメッセージを感じますね~(*´艸`*)←あれ?私だけ?(´・∀`・)エッ?
うつ伏せでは、仰向けで診断した首の骨の関節や頚椎の左右の際の強いコリを中心に背中全体とのバランスをみて鍼とお灸をしていきました。
再び仰向けになっていただいてチェックしました。
・頭と首の境目(頭蓋骨と首の骨でできる関節)を押してみるとふにゃっと柔らかく動けるようになりました。
・首の後ろをチェックすると7個縦に並ぶ首の骨(頚椎:けいつい)も柔らかく自然な動きができるようになりました。
・左腕の肘から手首までの重だるさと痛みも消えました。
ワクチン接種の副反応がおさまったあとにおからだに現れる症状が全て改善したので治療を終了しました。
治療の振り返り・院長より
ワクチン接種を受けられる数日前に来院されたときに、
香庵では副反応のあとの症状に対して鍼灸治療もしていますのでもし何かあればお問合せください(o^―^o)
......とお伝えしていました。
そのときは「ふーん、そんなこともあるのかな~(´・∀・`)」という感じだったそうです(笑)
実際、ワクチン接種後もそれほど大きな副反応はなかったというK様。
しかし、肘から手首にかけて筋肉が重だるくなっているのが10日も続き、
これがウワサの副反応のあとの症状かーッ!!!Σ( ̄ロ ̄lll)
と、ご連絡くださったそうです。
副反応のあとに症状が出ても、ケアできることを知らなかったら
どこに相談していいのかわからなかった・・・(*・ω・)
とも仰っていました。
症状が改善できてよかったです!ヾ(*´∀`*)ノ
K様、次回のご予約日にまたお待ちいたしておりますね!
いつもご利用ありがとうございます。
*ワクチン接種後の鍼灸治療のご予約についてはこちらでご案内しています。
ワクチン接種後の副反応がおさまったけど他の症状が気になる.....という方はぜひこちらもご覧ください。
ご相談などはお気軽にお問い合わせくださいませ。
お待ちいたしております。
五反田の鍼灸院 香庵(かのん)
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